志帆さんからのメッセージ ~「お母さん」と言う名の制服 ~

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こんにちは。週末ですね ^^
いかがお過ごしですか。

さて、今日はステキなメッセージをいただいたので、
シェアさせてもらえますか?

送って下さったのは、志帆さん。

生きる力を持ち、無限の可能性を信じながら、
人と、そして自分と向き合い続けている女性です。

志帆さんのまっすぐな言葉に触れると、
「ああ、自分は自分でいいんだな」と思います。

ぜひ、読んでみてくださいね。


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「お母さん」と言う名の制服
               ライター 志帆

愛する我が子と一緒に
泣いたり笑ったりしながら
日々成長していける
そんな毎日は
私たちお母さんにとって
最高の宝物です。

だけど、その一方で
自分や自分の子育てに自信が持てず
たくさんの不安やかっとうを抱えていたり、
なかなか自分の思い描いた様にならない現実に
あせりや苛立ちを感じていたり、

社会から取り残されている様な気持ちになって
孤独感や寂しさを感じていたり、

さらにはそう言う自分の感情を
自分の中に押し込める事に
ちょっと疲れてしまっているなぁんてお母さんも
少なくないんじゃないかしら。

かく言う私も、ついこの間まで
子育ては苦しく辛い物だと感じていました。

子供たちとどんな風に関われば良いのか
頭ではちゃんとわかっているのだけれど、
なかなか思う様にできない私がいて、

そんな私に腹を立てたり情けなくなったり。
そして、子供たちが日々見せてくれる
ちょっと(いやかなり?)がっかりな言動も、
それは全部この「だめな私」が作り出した結果だと感じていて、

だからそんな子供たちを見ているだけで
心がチクチクと痛んだし、
正直子供たちと同じ空間意いるのさえ苦しいと感じた事もありました。

また、子供が生まれてからの私は
自分がやりたい事を
たくさんたくさんあきらめて来ました。

周りの人からも「お母さんなんだからそうすべき」と言われていましたし、
私もそうだと思っていましたから。

でも、そうしながらも
ドンドン自分じゃなくなっちゃう様な気がして
とても寂しかったし悲しかった。

「この子たちさえいなければ」
ふとそんな感情が湧いて来たりして、
「そんな風に思うなんて、私はお母さん失格だ!」
ってますます自分を追い詰めていました。

今思い返してみると、あの頃の私は
「お母さん」と言う制服を何とか着こなすことしか考えていなかったんですね。

そして、その時の私にとって
その服が自分の寸法に合っているかどうかとか、
自分にその服が似合うかどうかとか、
本当はどんなお洋服が着たいと思っているのかとか
そう言う事などどうでもよくて、

とにかく「お母さん」と言う制服に似合う自分になることこそが
私に必要なことだと信じてがんばっていました。

そう、あの頃の私は
「お母さん」と言う役割に
すっかり支配されてしまっていたんですね。

そんな私がコーチングと出会い、
コーチとのセッションを重ねて行く中で、
私がこれまで上手に着こなす事にばかり拘っていたその制服は
実は私がかってに作り出した物に過ぎないのだと言うこと、

そしてその制服は、私が脱ぎたいと思えば
いつでも脱ぐことができるのだと言うことに気がついたのです。

とは言っても、いきなり制服を脱いで自分の好きなお洋服を着ることに
なかなかOKが出せなくて、
人目につかない所でこっそり脱いでみたりしてました。

そうやってみて気付いた事は、
制服を脱いでいる時の方が
子供たちの事をずうっと素直に「かわいい」と思える私がいて、

「生まれて来てくれてありがとう」
「ここにいてくれてありがとう」の気持ちを
子供たちに自然に伝えられるってこと。

何だかひにくな話ですよね?
「理想の母親」を必死で追いかけている時には
やりたくてもなかなかできなかった事が、
それを手放したとたん
けっこう簡単にできちゃうなんて。

今も時々無意識のうちにその制服を着ちゃう私がいるのだけれど、
そんな時
「あっ、また私制服着てる」と言うことに気がつける様になり、

その度に、このまま制服を着ているか
それとも脱いでみるかを
自ら選択できる私になれた気がします。

そうしたら、それまで苦しく辛かった子育てが
実はけっこう楽しい物なんだと思える様になりました。

今まさに子育てをがんばっているお母さんの多くは、
もしかしたら以前の私みたいに
自分でかってに作った「お母さん」の制服に支配されているのかも知れません。

そしてその制服って、たいてい胸の所に
「ニコニコ笑顔」とか「元気」なんて書いてあって、
後ろには大きく「がんばる」とか「我慢」とか「子どものため」なんて
プリントしてあるんですよね。(苦笑)

じゃあ、今の私にできることって何なんだろう?

それはたぶん、
その人が今ご自分の心にどんな服を着せていて、
何に拘っているかに気付いていただき、

さらにその服は自らの意思でいくらでも着替えることができるのだと言うことを
心から理解していただける様サポートさせていただくことだと思います。

その結果、もし「やっぱりこの制服は大事だから着てるわ」とおっしゃったら、
ぜひその気持ちに寄り添い、
その人が自らの制服に寄せる思いを共に味わいたい。

もし「ちょっと着替えてみようかしら」と思われたとしたら、
その人がその人らしい方法で
その人にぴったりのお洋服を自ら選んでいかれるのを
精一杯サポートしたい。

「お母さん」の制服を着ている人も、
それを脱ぐ事を選択された人も、
あるいはどちらにするか決められないでいる人も、
その思いの奥には必ず我が子への深い深い愛情がある。

誰かの事をこんな風に心と体と魂で愛することができる、
それってもうそれだけでものすごく偉大な事だし、
そう言うお母さんたちってとっても尊い存在だと思う。

だから私は、コーチングセッションや子育て講座、
地域でのさまざまな活動を通して
一人でも多くのお母さんに
精一杯心を込めて「ありがとう」を届けたい。

これが私の「子育てコーチング」に寄せる思いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。