ここ数年、夫が一緒に仕事をさせていただき、
心から尊敬している霜山純夫さんという方がいる。
霜山さんはヨットマン。
船員の命を預かっている責任感、リーダーシップが、
会社の経営、そして生き方そのものに現われているという。
誠実で人間くさい霜山さんに、夫は「迷わずついていく」と話す。
この夏、夫にロングのサーフボードを下さるというので、
別荘へ遊びに行かせていただいた。
数々のヨットの写真から、霜山さんが生きてきた軌跡を感じる。
そんな霜山さんのお父様が、先日亡くなられた。
夫「霜山さんのお父さんは著名な心理学者で、
V.E.フランクルの『夜と霧』(*)を日本で最初に翻訳されたんだよ」
私「心理学者・・・? 霜山さんのお父さんって霜山徳爾さんじゃないよね?」
夫「そうだよ」
(*)ドイツ強制収容所の体験記録
なんという偶然。
私が大学時代に「基礎心理学」を教わった霜山徳爾教授だった。
一昨日、聖イグナチオ教会で行われたお通夜に参列したが、
そこには、在りし日の霜山先生の写真が飾られていた。
穏やかな笑顔。時々ユーモアを交えながら、
楽しい授業をしてくださった先生のことを思い出す。
会葬御礼には、絵葉書と手記が入っていた。
この寫眞の由来
この寫眞はホーム・メイドの絵葉書です。
原画は四十年前に西ドイツのボンの墓地でうつした
こどものお墓の彫刻です。
あまりにかわいく、美しいので寫眞にとりました。
本当にこんなに幼く亡くなっていれば、その後、
数十年間もワルイ事をしないですんだのですが……
皆様お元気で
霜山徳爾
(寫眞=写真)
霜山先生のなつかしい字。ユニークな文面も先生らしい。
しかし、夫が尊敬する霜山さんのお父さんが、霜山先生だったとは。
人のつながり、めぐり合いの不思議を感じた出来事だった。
霜山先生、天国でもどうぞお元気で。