「リングボーイ」と「ビブラート」

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今月は、週末にイベントが続いている。

息子が通う幼稚園の運動会、アート縁日、幼稚園のバザー。
そして、夫の弟の結婚式があった。

式が行われたのは、横浜にある「山手ロイストン教会」。
各国の領事館や大きな屋敷が建ち並ぶ街の一角にある。
http://www.royston.jp/

弟は夫の9歳下。年の離れた兄弟だ。
新婦は弟の1つ年上。女優の宮崎あおいさんに少し似ている。
あまりにもかわいい花嫁姿に、みんな目が釘付けだった☆

 

結婚式で、息子はリングボーイ(ring boy)という大役を仰せつかった。
結婚指輪を載せたリングピローを運ぶ役割だ。

夫が30年以上も前に着た(!)というスーツを着て、
胸元にミニのブートニアをつけて入場した。

いつもはふざけてばかりの息子も、
この時ばかりは緊張した面持ち。

リングピローを牧師さんにわたすと、
ホッとした表情で、私たちのところへやってきた。

「上手にできたね」と頭をなでると、照れくさそうに笑っていた。

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その後、息子を抱っこし、讃美歌を歌い始めたが・・・

目の前にいた聖歌隊の人のビブラート(*)が、あまりにもすごい。
教会中に響き渡っている。

(*)一定の音を保ちながら、音を震わせて歌う技法のこと


息子はその女性をじっーーーーーと見つめ、何を思ったか大声で、
「あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~」とマネし始めた。

どっと汗が流れる。慌てて息子の口をおさえ、
「しー」と静かにするように言う。

いや、言ってはみたものの、
その女性をマネしたくなってしまった息子の気持ちもよくわかり、
笑いがこみ上げてきて、抑えるのに必死だった。

神聖な場所で笑うなんて・・・と頭ではわかっているのに、
笑いたくなってしまうのはなぜだろう。大人失格(笑)。

それはさておき。

新郎・新婦が誓いのキスをするシーンで、
夫の母が思わず目を伏せた・・・気がした。

娘を送り出す父親に複雑な気持ちがあるように、
息子を持つ母親にも、同じような感情があるのだろう。

結婚式から数日後、義父に
「おかあさん…大丈夫ですか?」と聞くと、
「いや~。せいせいしているんじゃないかな」と笑っていた。

せいせい、か。でも、さみしさ半分じゃないかな。

ともかく、新郎・新婦の幸せそうな笑顔がまぶしかった。