土曜日に、父と息子と車で信州へ行ってきました。
信州は母が育った地。
私が幼い頃、親戚が集まって飲み、
宴もたけなわになると、必ずと言ってよいほど
誰かが「信濃の国」を歌っていました。
長野県人なら誰でも歌える県歌。
頭の中でメロディーと歌詞が繰り返し流れます。
http://mignon.ddo.jp/assembly/mignon/Shinanonokuni.html
信州へ向かう車窓からは、富士山や北アルプス、南アルプスなど、
美しい山々が見えます。
それを眺めていると、
心が洗われていくのを感じました。
今回の旅の目的は、入院している伯母のお見舞いと、
介護付き老人ホームで暮らす伯父の面会。
事故にあった伯母は、まだ食事が取れない状況でしたが、
意識ははっきりしていて、5分ほど話すことができました。
帰り際に握手をし、「これお母さんの分」と言って、
亡くなった母の分も握手をすると、伯母は涙ぐんで、
「うん、うん」とうなづいていました。
伯父は、私のことがわからないようでしたが、
手を握ると、うっすらと涙を浮かべていました。
たとえ記憶は薄れても、
どこか心の奥でつながっているならば、
それでいいのかもしれません。
伯父の部屋から見える信濃の山々は、
心の雪を溶かしてくれました。
春はもう、すぐそこに来ています。