嫌いじゃないです。ナンセンスな笑いの世界

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午後から恵比寿で仕事の打ち合わせ。

終わったあと、せっかくここまで来たからと、
東京都写真美術館へ行ってみることにした。

今、開催されているのは
『私のいる場所― 新進作家展Vol.4 ゼロ年代の写真論』。

開館10周年を記念して、3つのフロアを同時に使い、
日本や海外でゼロ年代(2000年代)以降に
頭角をあらわしてきた若手・中堅作家の新作・未発表作品等を
取り上げた展覧会だという。

作家自身の”内なる視線”や”外側からとらえた視線”から、
写真・美術の命題である「私性(プライベイト)」の記録と表現を
たどったものらしい。

自己の起源を探し求めるように「いとこの顔」を何十枚も貼り合せた作品や、
都会の孤独を表現した、まるで絵画のような「セルフポートレイト」など、
それぞれが独自の作風の中で自身を表現している。

そうした”芸術”を感じられる作品が多いなか、
見ていて思わず「ぷっ」と吹き出してしまったのが、
みうらじゅんの写真とそのコメント(タイトル)。

展示されている写真は、旅先に売られているお土産や
滑稽な看板などスナップ的なものが多く、
構図にも色使いにも芸術的なセンスは感じられないが、

その写真に愛情あふれる独創的なコメントをつけ、
被写体の意味づけをしている。

それが、かなり面白い!

『かってにシロクマ』(相原コージ)や『伝染るんです。』(吉田戦車)で
ハマった”ナンセンスな笑いの世界”へ久々に足を踏み入れた感じ。

カレは前から面白いと思っていたが、
今日はすっかりツボにハマってしまった。

これから疲れた時には、みうらじゅんの世界に触れてみようかな。