『1リットルの涙』(幻冬舎文庫)を読んだ。
これは、難病と闘う少女・木藤亜也さんの日記をまとめたもの。
今、フジテレビで放映されているドラマ(火曜、21時~)の原作といえば、
知っている人も多いだろう。
彼女の病気は「脊髄小脳変性症」(せきずい・しょうのう・へんせいしょう)。
この病気になると、足元がふらついたり、手がうまく使えなくなったり、
しゃべる時に舌がもつれるなどの症状がおき、
最後は寝たきりになってしまう。
原因不明の疾患で、今のところ決定的な治療法はないようだ。
彼女の文章を読んでいると、胸が張り裂けそうになる。
というのも、私の母は同じ病気だったから・・・。
(亜也さんの日記より)
人はそれぞれ言いしれぬ悩みがある 過去を思い出すと涙が出てきて困る
現実があまりにも残酷できびし過ぎて 夢さえ与えてくれない
将来を想像すると、また別の涙が流れる
私の母も、こうした気持ちで毎日をおくっていたのだろうか。
そう思うだけで、心がしめつけられる。
昨日は母の「命日」。早いもので5年が経った。
今は安らかに眠らんことを祈るばかり。